施設 『訪問・交流』のポイント

■『訪問・交流』のポイント  行ってみました!
 
子どもたちが高齢者や障がい者などの施設に出かけて交流する企画はよくあります。実際に子どもたちを受け入れる施設へ、コーディネートする社協、先生と一緒に出かけて話を聞きました。

【訪問先】小規模多機能事業所きゃ~ぎ 
□所長:松原静子さん □スタッフ13名、
□利用者の方:20名
□連絡先:宮古島市城辺字長間1419-1
 電話:0980-74-4007 
□地域の小中学校の子どもたちが福祉体験や交流などできたり、
逆に「きゃーぎ」から学校へ利用者の方とでかけたりしています。
学校の帰りに寄って遊んでいく子どもたちもいて、
利用者の方も気軽に話しかけたりと、交流がつながっていっています。
 

●Point1:まず行ってみよう! 相手を知ろう!==========================
 
小規模多機能型居宅介護とは、サービスにお年寄りの暮らしをあわせ
るのではなく、お年寄りの暮らしにサービスをあわせる、つまり、住み
慣れた地域で、自分がなじんでいる日常生活を自然に行えるよう支援を
提供するものです。自宅での暮らしを「24時間365日」「切れ間なく」支
える在宅サービスを提供しています。昼間は「きゃ~ぎ」で過ごしたり、
必要な場合はお泊まりしたり、訪問サービスを受けたり、慣れ親しんだ
「なじみのスタッフ」が提供します。
【先生の感想】 
・高齢者に関わる社会資源や制度について理解できた。
・お年寄りがどのような状況にあり、どう過ごされているのかわかった。
 

●Point2:利用者さんとの関わりで大事にされていることは? ==================
 
家に閉じこもりがちな高齢者の方に「生きがい」を感じていただく。
「もっと生きたい」という明日への希望が「元気でいたい」気持ちへと
繋がる。スタッフは「なじみの関係」を大切にしてその方の想いに寄り
添う支援を行う。この方に幸せだと感じていただくためには、その方の
想いを知ることが大事・・・。なじみの関係を築くことによってその想いを
知ることができる。今日の支援のなかでどれだけの笑顔を引き出せるか
・・・? どれだけ満足(幸せ)を感じていただけるか・・・? 
を常に心がけて一日一日を大切に支援しています。
【先生の感想】 
お年寄りをサポートする方が大事にしていることが理解できた。
・・・認知症のお年寄りは変化に弱い。
 大事なことは「なじみ」になること。
 

●Point3:気になることを質問しよう ========================
★小学校の先生からの質問

 施設の方やお年寄りのみなさんが子どもたちとの交流に何を望んでい
るか知りたい。私たちがよく取組むのは、子どもたちが出し物を披露し
たり、プレゼントをあげたりする内容だけど、なんだか一方的な気がし
て、これでいいのかなといつも悩んでいます。

★社協の職員より
 
社協は子どもたちと施設のコーディネートする役。交流をみていて思うのは、お年寄りの方々は、子どもたちがきてくれるだけで嬉しいし楽しそうですよ。そして、子どもたちの方もいるだけで喜んでもらえる。条件つきでなくて、ありのままの存在を喜んでもらえる。子ども達にとっては、その経験はすごく大切だと感じます。
                             
★施設の所長より
 
お年寄りは本当に子どもたちがいるだけですごく和らぐし楽しそう。だから出し物を見るという形でもいい。ただ、やはり何か一緒にやる内容だと、もっとお年寄りは生き生きする。これは子どもたちとの関わりだけでなく、所内で過ごすときも同じ。お年寄りはまわりの方に『してもらう』ことがどうしても多くなる。逆に、お年寄りに教えてもらったり手伝いを頼んだりするとと生き生きして喜ばれる。「役に立てる」「何かしてあげることができる」という気持ちが、生きる意欲につながる。だから、お年寄りに「してあげる」だけでない、教えてもらったり、一緒に何かやるような内容だと、なお素晴らしいと思う。

【先生の感想】 
学校で訪問するときにも、事前に受け入れ先と打合わせを行うこと、まず相手を知ること、話しに耳を傾けることが重要だと感じた。
 

●Point4:すでに取り組んでいる人に聞いてみよう、参観してみよう===
 
小学校4年生と6年生の子どもたちの交流に参観しました。子どもたちの歌と踊りのあと、生徒がお年寄りのところにきて肩もみをしたり、一緒に折り紙で鶴を折ったりしました。引率していた先生いわく、「とにかくやってみることが大事」「何回か機会をとらえてきていますよ」と励ましてくれ、これから取組む先生たちも「まずやってみよう」と安心感を得ました。