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■NPOグループをつくりたい!~グループづくり~
◎一人の想いがグループに
何か社会や地域に役に立つことをしたい」という想いを持ったとき、どのような活動の選択肢があるのでしょうか。
主には次の3つが考えられます。
①自分自身の持つ問題意識から「個人でボランティア活動をする」という選択
②自らの動機に合致する趣旨・目的を持つボランティア団体やNPOといわれる
「グループへ所属して」活動を展開するという選択
③自らボランティア団体やNPOをつくって」活動を行っていくという選択です。
◎個人でボランティア活動をする
一人でもできることはたくさんあります。身近なところから、自分の関心のあるテーマで、できることをはじめてみましょう。取り組むテーマは人それぞれですが、自分にとって、どうしても気になる事柄、見過ごすことのできない事柄などがあれば、ぜひその情報を集めてみましょう。そうする中で、自分にできることが見つかるかもしれません。
◎グループに所属して活動をする
人が集まってグループ・組織として活動することで、個人では限界のある様々な活動を展開することが可能になります。個人での活動では様々な事情により活動が続けられないということも考えられますが、活動がグループとして行われていれば、グループがある限り、活動は継続されます。また、ボランティア活動をしたいという人が参加しやすい環境をつくることで、グループの活動の基盤を強くし、グループの持つ専門性やノウハウを継承していくことができます。
自分がしたいと考えている活動をすでに行っているグループがあれば、そのグループに参加して活動を行うということは十分考えられることです。関心のあるテーマの情報収集はしっかり行いましょう。
◎グループをつくって活動する~5つのステップ
一人の個人の「想い」が社会的使命を持ったグループ・組織へ育っていく過程について、ステップを踏んでみていきましょう。
個人の「想い」から社会的使命を帯びたグループへ変化していく過程を丁寧に見てみると、次のようなステップがあります。
①想う
「社会・地域の役に立つ何かをやりたい/やらなければ」という想い(動機)を持つということがはじめにありそうです。この動機を持つ場合にはいくつかのパターンがあります。まず、解決すべき問題が明確にあってそれを「何とかしなければ」という動機があります。また、まだ社会的には認知されていないが「これは困ることになりそうだ」という動機や、当事者ではなく一歩離れた立場から「今の社会はこのままでいいのか」ということから社会全体を変える仕組みとしてNPOを考えるという動機もあります。
そして、最近増えてきているのが、今の自分自身の生き方への疑問や不満から「豊かに生きたい」という動機を持つ人です。他にも様々な動機から多くの人が「○○をしたい!」という思いを持って活動を行っています。
②動く
関心を持ったテーマに応じて様々な情報を集めるために講演会へ行ってみたり、研修に参加し てみたり、メディアを注意深く見るようになるかもしれません。情報を求め、自分の想いを確かめながら、また人に伝えながら、いろいろ動きます。
③「出会い」④「仲間」そして⑤グループ誕生
動く中で、様々な人に出会い、自分の想いを言葉にし、伝えていくということがでてくるはずです。時には、言葉ではなく、やってみせて伝えるということもあるかもしれません。そして、その想いに共感する人と出会い、話し合い、考え、学びあっていく中で、一緒にやっていこう、グループをつくって活動していこうという仲間ができるのではないでしょうか。
複数の人が共通する目的をもって一緒に活動するということは確かに個人ではできないことを実現できる大きな可能性を持っています。その一方で、複数の人々をまとめ、成果ある活動を続けていくことはかなりの時間と労力を要するということを忘れてはいけま
せん。まず個人のボランティアとして取り組んでいくということも考えられます。それでも今あるグループ・組織では自分の考える活動が実現できず、自分ひとりのボランティア活動でも無理であるというときに、新たに、自分のグループ・組織をつくるということを考えたらよいのではないでしょうか。