去る3月15日、災害ボランティアセンター研修会を開催しました。
その模様をご報告します。
この研修会は発災時に被災者主体の支援活動をおこなえるよう「沖縄県社会福祉協議会 災害救援本部マニュアル」をもとに、市町村社協と県社協における共通 理解と連携を深めるために開催されました。
本研修会の企画時に作成していた「災害ボランティアセンターマニュアル」は、アドバイザーであ り講師でもある桑原英文さんの助言や、当センター運営委員会での議論を受け、県社協全体の取り組みを扱う「災害救援本部マニュアル」に変更となったことか ら、研修会の内容が一部変更となりました。
■日時:平成22年3月15日 13:30~17:00(13:00受付)
■場所:沖 縄県総合福祉センター 東棟403研修室
■参加者:市町村社協事務局長、課長、ボランティア災害担当職員、沖縄県ボランティア・市民活動支援セン ター運営委員
■講師:JPCom 桑原 英文氏
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【内容】
●DVD 上映、県社協マニュアルの解説
まず、研修会への理解をスムーズにするため、災害ボランティアセンターに関するDVDを最初に視聴したのち、2部構 成となったマニュアルの解説です。
マニュアル前半「社協が災害対策に取り組む理由について」「県社協災害救援本部の設置と解散までの流 れ」について、沖縄県社協 総務部の伊良皆より
「大規模な災害に見舞われたとき、市町村社協を全面的に支援するのが県社協の役割です。まず、この マニュアルが“支援したい人の力を活かす仕組みづくり”という視点で作りました。」
続いて、具体的な部分、県社協救援本部の班体制や設置~解散の流れ、先遣隊派遣など、重要なポイントについて説明。災害対策は社協が行うコミュニティワー クの延長線上にあるため、平常時の取り組みが重要となります。県社協が平常時から行う取り組み、そして活きたマニュアルであり続けるための“更新”も重要 です。
次にマニュアルの後半部「災害救援ボランティアセンターについて」を地域福祉部の渡邊より説明です。
災害時は誰もが要援護 者になる可能性がありますが、広く多様なニーズに対応し、被災者主体の支援を行うための拠点が、災害ボランティアセンターです。ボランタリーな市民の力を 幅広く活かすためには、平常時からの関わりを含めたボランティアセンターの役割が重要となります。まずは災害ボランティアセンターに求められる、これら基 本理念について解説。
「災害時のボランティア活動おける『人、モノ、お金、情報』について、市町村社協ボランティアセンターの後方支援を するのが県社協災害ボランティアセンターです。このとき、機械的でシステマティックな支援となってしまわないよう、県社協災害ボランティアセンターは、以 下4つのポイントを踏まえて支援を行います(4つのC)。」
Community(コミュニティ:被災地の地域性を大切にする)
Collaboration(コ ラボレーション:協働体制を創り出す)
Coordination(コーディネーション:被災者とボランティアをつなぐ)
Co- operation(コーオペレーション:活動プログラムを創り出す)
▲講師の桑原さんより:ここまでの流れを振り返りながら、マニュアルを置くことの意味について。
●休憩をはさんでグループワークへ突入!
▲事務局の想像以上に多くの視点・意見が寄せられ、活発な議論に。
マ ニュアル説明に引き続き、グループワークも[県社協災害救援本部][県災害ボラセン]の2部構成としました。
参加者の皆さんへは事前にマニュアル をお送りするとともに、討議用の質問シートの記入という『宿題』を出していました。
記入されたシートをもとに、マニュアルへの疑問や要望について 討議を進めます。
▲グループ討議を経て、多かった意見のTOP3を全体で共有
前半部[県社協災害救援本部]については、連絡手段や情報収集、先遣隊につい ての質問が目立ちました。
後半部[県災害ボラセン]については災害ボランティアセンターの立ち上げや資機材・お金の流れについての質問が多かった です。
桑原さんより他府県の例を示しながら疑問への解説、回答をしてまとめて頂き再びDVD上映へ。
●最後は 桑原さん監修によ り最新の「災害ボランティアに関する」DVD(27分)
被災地のボランティアセンターにてなかなか動けなかったスタッフの苦悩や、実際の現場に ついて、係わった人たちの想いが胸にせまる内容でした。
被災地主体の支援を行うために、様々な支援者が、それぞれの立場を活かしながら 協働していくためには。ひとりひとりが想いを新たにし、お互いが災害対策の次のステップを踏み出すための、非常に有益な機会となったように思います。
【参 加者の感想より】
・市・県社協と行政、各団体との協力がとても必要だなと思いました。やはり、「地域との連携」が根本ではないかと思います。市社 協はそういったところの強化をしていくことが大切だと思いました。
・体制づくりがとても重要だと思うので、形のつくれるマニュアルは(わたしたち 社協も)作った方がいいと思いました。
・マニュアルの作成を地元(地域に沿った)目線で作成する!
・県社協の方向性を知ることができて良 かった。今後自分たちがどのように取り組んでいけるのか考えていきたい。
・次は県との図上訓練もやってみたい!
以上、報告でした!